【ボイストレーニング】自分の歌を録音して練習しよう
効率よく歌の練習をする方法がいくつかありますが、その中でも自分の歌声を録音しながら練習する方法をご紹介します。
歌を録音して自分の声や歌を聴くのは恥ずかしくて抵抗がある人もいると思いますが、録音しながらの練習にのメリットがたくさんあります。
ぜひ録音に挑戦して練習して効率よく良い歌声を手に入れて下さい。
■初めはショック!自分の歌声を聴いて練習する理由
(1)録音して聴いて練習する理由
相手に聞こえている声が、自分の本当の声だといえます。
後述しますが、自分自身が聞いている自分の声と、録音されている声は違って聴こえます。
相手が聞いているのは録音した自分の声ですから、相手に聞こえる声をイメージしながら練習することが重要です。
(2)録音して聞くを繰り返す
違和感があるので自分の声を聞くことに抵抗があると思いますが、聞き続けることで自分の声の気に入らない箇所や変な癖に気づくことができます。
その箇所を見つけることができたら、納得ができるまで練習あるのみです。
(3)素直な気持ちで聞く
録音した自分の声を聞くときは、斜に構えてしまったり機械のせいにしたくなります。
ですが、聞こえてきたものはその通りに受け入れる気持ちが重要です。
そうでないとせっかくの機会なのに、自分の声の良いところと良くないところがハッキリしません。
■こんな声だったの!?どうして録音した声に違和感があるのか
(1)違和感の原因は骨伝導
自分自身が聴いている自分の声と、録音されている声には違いがあって違和感を感じたことがあると思います。
これは、声が自分の鼓膜に届くまでの響き方に違いがあるからです。
普段聞いている自分の声は、骨伝導といって顎の骨を伝わって体内から聞く音です。
これに対して、録音した声は口から空気中に出ていった音です。
つまり、自分の声は耳小骨や頭蓋骨など体のあらゆる部分を振動させながら鼓膜へ届くので、空気中のみを通して伝わる録音した声とは違って聞こえるのです。
(2)自分の声をたくさん聞いて好きになる
録音した声に違和感を感じる程度でしたらいいのですが、中には嫌いになってしまう人もいます。
そうなると人と話すこともさることながら、人前で歌うこともできなくなってしまいます。
少しでも自分の声を好きになるためには、前述したように録音した声をたくさん聞いてまずは慣れることです。
聞こえてくる声が当たり前に感じるようになってきたら、違和感も自然となくなってくるはずです。
■ICレコーダーが無ければ、簡単に録音できるアプリ
録音アプリはたくさんありますが、その中でもボーカル向けをいくつか紹介します。
高音質で録音可能であることはもちろん、録音するだけでなく、録音した歌声を重ねてハモリを作ったりなどもできるアプリを紹介します。
(1)HandyRecorder
https://itunes.apple.com/jp/app/handyrecorder/id566291779?mt=8
金額:無料
特徴:エフェクト処理やNORMALIZE機能で様々な音の表現が可能で、SoundCloudへ簡単に投稿可能。
(2)EasyMixRecorder
https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E5%A4%9A%E9%87%8D%E9%8C%B2%E9%9F%B3-easymixrecorder/id1125724128?mt=8
金額:無料
特徴:メトロノームやチューナーなどの機能に加えて、2つ以上のボーカルをミックスできる簡単ハモリレコーダー搭載。
(3)SongMaker+
https://itunes.apple.com/jp/app/songmaker/id380877349?mt=8
金額:無料
特徴:メトロノーム付きなのでリズムの確認も可能。録音したボーカルをSNSやブログにアップしてシェアも可能。
■録音に頼りすぎてはいけない
録音して練習することで客観的に自分の歌を評価できますが、必ずしもそれが良い結果を生むとは限りません。
録音することで引き起こる可能性がある問題点をいくつか紹介します。
(1)音程だけに固執してしまう
音程が悪い原因が発声にある場合、正しい音程を出そうとするあまりさらに悪い発声になってしまうことがあります。
音程が正解だとしても苦しそうに歌っている歌声は、決して上手くは聞こえません。
また無理な音程を出そうとし過ぎておかしなクセがついてしまう可能性もあります。
正しい音程で歌えるようになるために、発声のこともしっかりと考慮して見直す必要があります。
(2)歌声は録音環境に依存してしまう
同じ歌でも録音環境によって大きく差が出ます。
録音だと上手に聴こえても、実際には声量が小さくて発声が悪いケースも十分に考えられます。
その逆に、録音だとイマイチですが実際の歌声は味のある良い「響き」があることもあります。
(3)安心感からの集中力欠落
録音している安心感から集中に欠けてしまう可能性があります。
時間的に余裕があると、失敗したら録り直せば良いという甘えが出てしまうものです。
歌は音だけが全てではなく、音を出すための筋肉に対する内部意識も必要です。
良い声を出せた瞬間の感覚を体で覚えて再現するためには、かなりの集中力が必要となります。
?終わりに
録音して練習することで音程、リズム、声、言葉を冷静に客観的に聴いて捉えることができます。
その半面、録音していることに慣れて安心してしまうと、緊張感が無くなって集中力も途切れやすくなってしまいます。
録音して練習することのデメリットを認識した上で、録音を上手に利用すれば歌の技術向上に大きく寄与するはずです。
録音を上手く活用して素敵な歌声を手に入れて下さい。